自然にふれあうことを求めるなら、ホテルではなく農家民宿へ泊るのはいかがでしょうか?
農家が作った新鮮な野菜を食べて、収穫体験をしながら、のんびりとした時間を過ごすことができます。
普段の生活とは違う非日常の時間を、他のお客さんを気にすることなく、自分たちだけの時をゆったりと楽しめます。
そんな体験ができる農家民宿が、福島県の小野町にあります。
今回は【1日1組限定で営業中】農家民宿 あぶくま高原花の里をご紹介します。
子連れの旅行におすすめ"あぶくま高原花の里"ってどんな宿?
そもそも農家民宿とは、旅館業法に基づいた簡易宿泊営業のこと
その中で、農林漁業体験民宿として『農山漁村滞在型余暇活動に必要な役務を提供する営業』のことを言います。
法令に基づくきちんとした安全衛生管理の徹底がなされているので、安心なんです。
今回ご紹介する『あぶくま高原花の里』も、都会から移住した夫婦2人で営む農家民宿で、開業までの厳しい基準をクリアしています。
オーナーの方も、かなり気さくな印象で、話しやすかったです。
神奈川県からの移住ということで、もともと都会暮らしをしていた方とのこと。なので、「東北の田舎宿に泊まるのは、言葉も違うのでは?」などと心配する必要はまったくないですよ。
まだ開業してから2年、建物も木の香りの漂う室内で綺麗
周りには家がなく、まさにポツンと建つ一軒家といった感じで、大自然の非日常の時間を満喫できました。
そして何と言っても山菜料理です。夫婦が作っている『とれたての新鮮な野菜』、ストレスなく育てられた鶏の『生みたてのたまご』など。
都会暮らしではなかなかお目にかかれない食材を使った料理も味わうことができます。
さらに予約すれば、花に囲まれた広い敷地内でバーベキューも可能。
また、希望があれば、農業の体験やスイーツ作りなどもすることもできますので、お子様連れにも高評価なんだそう。
大地の恵みを感じる野菜の収穫体験って?
食卓に出てきたものを、何も考えずに食べる。
人はどうしても、感謝の気持ちを忘れやすい性質があります。
そもそも、「いただきます」という言葉には、動物であれ植物であれ、生き物の命を「いただいて」、自分の命をつなぐことが由来だと言われています。
感謝する気持ちを思い起こさせることができる、それが農家民宿での収穫体験です。
あなたは汚れている野菜を、さいきん見てますか?
収穫した野菜には土が付いていますが、そこが自然で良いところなんです。
スーパーで並べられている、虫食い跡もなく、綺麗で形の整っている大量生産された野菜。
ある意味不自然な野菜、農薬まみれ
でも、それしか知らない方も増えてきました。
ここで実際に、民宿のオーナーが丹精込めて作った、食事にも提供している野菜の一部をご紹介します。
人参には、こんな葉があることをご存知でしょうか?
もちろん葉まですべて食べることができます。
これは何でしょう?
実は『山わさび』です。
広い敷地には、こんな珍しい野菜もあるんです。
そして生卵かけごはんには最高の、産みたてタマゴ。
狭いケージに入れられ、卵を生み続けて一生を終える鶏とは違って、ストレスなく育てられている鶏が産んだ卵です。
黄身のまんまるとした盛り上がりと、白身もしっかりしています。
産みたてなので当然ですが、白身が2重になっています。これが新鮮さの証拠です。
今回ご紹介したのは一部の野菜ですが、こんな野菜や卵の収穫体験ができました。
そして、採った野菜を食べたときの美味しさは感動ものです!
出てくるおかずを、何気なく感謝もせず食べ、元の野菜がどんな形をしていて、農家の方が一生懸命に育て収穫をしていることも知らない方。
都会に限らず、そんな人も増えています。
今回は、私の子供にも本当に貴重な体験をさせることができました。
この貴重な体験をすることで、もしかしたら、お子さんがいる方なら「これ美味しくない」などと言って好き嫌いを言う様なことも、なくなるかもしれませんね。
最近では、収穫体験ができる場所も意外と多くなってきていますが、ここは一日一組限定の宿です。
他人の目を気にすることがないのは、大きなメリットですよ。
一人旅のみどころ満載、民宿の近くの観光地は?
今回ご紹介した農家民宿『あぶくま高原 花の里』は、東北地方の福島県小野町にあります。
この小野町というのは、実はあの小野小町の生誕の地との伝説がある町なんです。
平安時代を、日本を代表する女流歌人、小野小町。
生い立ちや、晩年彼女の一生に関わる事柄多くの謎に包まれています。
唯一「小野小町」を実像で知り得るのは「和歌」だけです。日本史の中で女性は決して好待遇ではありません。
かの紫式部や清少納言でさえ、今で言うところの本名は不明です。
わが町小野町は、小野小町の生誕伝説の残る町です。
美しい小野小町は美しい緑と澄んだ空気に包まれた小野町で産声を上げたのです・・・。平安時代の初め頃、東北地方は「道奧国(みちのく)」と呼ばれていました。
みちのくの山間の小さな町「小野荘(おののしょう)」に文人として名高い「小野篁」が荘を繁栄させるべく都から赴任してきました。篁ははじめ、矢大臣山の麓に舘をかまえておりましたが、しばらくすると今の谷津作の下都に居を移しました。
そこには一人の美女が仕えておりました。
名前は「愛子(めづらこ)」といいました。
愛子は篁に見初められ、二人の間に玉のように美しい姫が誕生しました。
そう、この姫君こそ「小野小町」なのです。
小町は幼名を「比古姫」といいました。篁、愛子、比古姫の三人の暮らしは長くは続きませんでした。
篁は都から来ていた人ですから、宮中の要請で戻らなくてはいけません。
そして、とうとうその日がやってきました。比古姫が6歳になったある日、都からの使者篁の元へとやってきました。
篁は美しい比古姫を京の都で育てようと、 連れて行くことにしました。
しかし愛子はこの地に残ることになったのです。
篁と比古姫がこの地を離れてから愛子は、ずっと二人の帰りを待っていました・・・。出典:小野町ホームページ
民宿の近くの観光スポットは、こちらになります。
とくに桜の季節には、民宿の近くである『夏井千本桜』がおすすめ。
日本三大桜として、三春の滝桜は全国的にも有名ですが、夏井の千本桜は穴場的なスポットとして、地元では有名なんです。
例年4月下旬ごろに満開になるため、滝桜が見頃を終えてしまったというなら、ぜひこちらの千本桜へ行くことをオススメします。
川沿いに50店ほどの露店が立ち並び、足元にも綺麗な花が植えられるなど、歩道も整備されています。
また、民宿のある小野町の近くには、鍾乳洞が2つ(あぶくま洞と入水鍾乳洞あぶくま洞と入水鍾乳洞)があり、観光用に整備されたあぶくま洞と、探検気分を味わえる手つかずの入水鍾乳洞では、お子様連れの方にも好評です。
洞窟内の年間平均気温が15℃となっていて、夏は涼しく、冬は暖かく感じるのが特徴です。
あぶくま洞近くには、天文台やプラネタリウムもあり、大地から宇宙まで、大人も子供も楽しめる施設となっています。
そして近年になり、知名度が急上昇しているのが、隣町にあるジュピアランドひらたです。
ひたち海浜公園にあるネモフィラの丘のような、芝桜の景色がそこにはあります。
花の里の宿泊料金
気になる料金はこちら
お一人さま料金 | 税込み金額 |
1泊2食 | 6,600円 |
素泊まり | 4,400円 |
夕食 | 1,650円 |
朝食 | 550円 |
オプション
- 元湯 湯沢荘にて入湯 車で10分程度
- バーベキュー(別途料金・要予約)
湯沢荘とは
400年の歴史をもち、矢大臣山の南麓にある湯沢温泉。田園に囲まれた素朴な風情が魅力的な温泉として湯治客を中心に人気があります。源泉:アルカリ性ラジウム鉱泉 効能:痔疾、胃腸病、神経痛、婦人病、冷え性など
出典:公益社団法人日本観光振興協会
湯沢荘のお風呂は小さいですが、人も少ないのが魅力です。
農家民宿 花の里の口コミ
東北地方へゆったり旅行するなら、『農家民宿 花の里』はかなりおすすめです。
まずは、経営者の親父さんの人柄の良さ、そして奥さんの採れたて野菜の手料理とスイーツが美味しかったです。
温泉までは親父さんが送迎もしてくれますし、近くに街灯のない夜は、都会では見れない星空が圧巻です!
特に一番のおすすめ理由は、一日一組限定なところ。
誰にも邪魔されずに過ごせますよ。
春から夏にかけては花をみて、秋は紅葉も綺麗です。
ゆったりした時間に癒やされる一時を、この東北の農家民宿で、ぜひ体験して欲しいです。
なお、お部屋の感じはオーナーさんの運営するこちらのブログで確認できますよ。
会津やいわきのハワイアンズまで、県内観光地へのアクセスが便利
東北地方は、【青森県・秋田県・岩手県・山形県・宮城県・福島県】の6県からなっていますが、ここ福島県には、たくさんの見どころがあります。
そんな中でも、今回ご紹介の農家民宿が位置する小野町は、福島県内どこへ行くにもアクセスの非常に便利なところなんです。
というのも、小野町を走る磐越自動車道やあぶくま高原道路を利用すれば、海沿いのいわき市や、内陸部の会津若松、そして白河や栃木県の那須までも便利な場所です。
いわき方面ならスパリゾートハワイアンズ、会津方面なら磐梯山や猪苗代湖、そして白虎隊で有名な鶴ヶ城、さらに栃木県の那須では、動物園や遊園地など、大人から子供まで楽しめるスポットまで、すべて1時間もかからず移動可能です。
福島県は、全国の都道府県の中でも、北海道、岩手県に次いで、3番目に面積の大きな県となっています。
そんな福島県を満喫するなら、アクセス抜群の小野町がぜひおすすめです。
県の中央に位置する郡山市も、東北自動車道や磐越自動車道の交差する交通の要所なので、福島県各地へのアクセスは便利なのですが・・・
東北とは言えそれなりに街なので、郡山でビジネスホテルに宿泊したとしても、田舎に来て旅をしているような感覚は残念ながら味わえません。星空もありません。
野菜の収穫体験やスイーツ作りなど、子供の教育のことも考えると、東北の農家民宿に宿泊するのは貴重な体験ができ、記憶に残る旅になること間違いなしです。
そもそも農家民宿と農家民泊の違いって?
農家民泊と農家民宿の違いは?
民宿と民泊について、それぞれ同じものだと思っていませんか?
まず、それぞれの共通点として、ただ宿泊できる場所を提供するだけでなく、農業体験も一緒に楽しめることにあります。
農業だけに限らず漁業でもいいですし、乗馬体験でもかまいません。
自然を通して体験できるプログラムが提供できるかどうかが、大きなポイントになります。
それぞれに大きな違いがあります。
まず、農家民泊は正式な名前を「農家等民泊」といいます。
農家の人だけが営んでいるのではなく、農林漁家の人も含め大勢の人が運営しています。
民泊は宿泊料金を取らないのが基本となり、食事や技術の指導料などの料金をいただきます。
民泊は非営利団体であり、田舎暮らしを体験したい人向けにサービスを行っているものです。
ちなみに、一般的な民泊は、単純に宿泊だけを提供しており、実家が農家でも関係ありません。
これに対して民宿は、宿泊代を受け取り反復継続してサービスを提供しています。
あくまでも営利を目的としたものになり、宿泊施設を提供するうえで『簡易宿所営業』もしくは『旅行業』の許可が必要になります。農家民宿は大きく3種類に分類されます。
大規模農家が民宿経営者になり、客室の延床面積が33 m2以上のものを『大規模農家民宿』といいます。
33m2未満で小規模農家が民宿の経営をしているのが『小規模農家民宿』、農林漁業者ではない経営者が提供している民宿は『体験民宿』として分類されます。
移住するなら関東からのアクセスが便利な南東北がおすすめ
移住するうえでどこにするべきか、迷う人も多いと思います。
もし絶対に住みたい場所がなく、これから移住を考えるのであれば『南東北』がおすすめです。
南東北とは宮城県や山形県、福島県のことになります。
東北の大都市として栄えている仙台市もありますし、スキーや雄大な自然で有名な蔵王、上杉謙信や直江兼続ゆかりの地もあり、見どころの宝庫です。
買い物にも観光にも困らないので、住みにくさを感じることもありません。
南東北は東北新幹線も通っていますし、首都圏からのアクセスもいいので移住しやすい場所ともいえます。
また首都圏に住んでいると、一度は旅行で訪れたことがあるのではないでしょうか
南東北は移住者に対して、手厚い市区町村も多く積極的に受け入れています。
家賃補助や子育て世帯助成、入居時補助金などもありますので、その土地の魅力と補助金などの兼ね合いも含め、検討するのをおすすめします。
今回のご紹介した農家民宿 あぶくま高原 花の里のオーナーも、神奈川県からの移住者ですが、様々な助成の制度を活用したそうです。
農家民宿 あぶくま高原 花の里へのアクセス
- 高速道路を利用するなら
磐越自動車道の小野ICから10キロ(車で約15分)
磐越道の小野ICへは、常磐道からならいわきJCTから新潟方面へ、東北道なら上りであれば郡山JCTから磐越道へ、下りなら矢吹ICで一旦下りて、あぶくま高原道路を利用すると便利です。
- 鉄道を利用
東北新幹線の郡山駅で磐越東線に乗り換え、小野新町駅で下車、駅から9キロ(タクシーで約13分)
特急のひたちなら、東京からいわきまで2時間半ほど、さらに磐越東線に乗り換えて小野新町で下車
問い合わせはこちら
名称 | 農家民宿 あぶくま高原 花の里 |
所在地 | 福島県田村郡小野町大字和名田字 戸沢90 |
ホームページ | https://liffh23.wixsite.com/39-hananosato |
電話番号 | 0247-61-5988 |
一日に一組限定のため、予約はなるべく早めが良いですね。
東北地方を旅するなら、贅沢でゆったりとした時間を過ごせる場所
地図のとおり、まさにポツンと一軒家といえる環境で、静かで街灯のない夜は、都会とは星の数が全然違います!
以上が、福島の農家民宿、あぶくま高原 花の里のご紹介でした。