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爪切りで年収1000万・独立も可能!?マイナーでも魅力ある仕事

日本にはたくさんの資格、仕事があります。

その中でも間違いなくマイナーな部類に入る【牛削蹄師】という資格、職業をご存知ですか?

(ぎゅうさくていし)と読みます。

一言で簡単に言うと、牛の爪切りの仕事なんです。

 

え?牛の爪を切るだけの仕事があるの?

そんな狭い分野だけで需要があるの?

一千万も稼げるわけないだろ!

 

ビックリされる事が多いですが需要はあります。

そして今後も、無くなることが考えにくい仕事です。

 

牛削蹄師はほとんどの時間、動物を相手にする仕事です。

もしも、毎日の満員電車での通勤や、会社での人間関係に疲れてしまったという方

そんなあなたは、動物を相手に仕事をすることで、気持ちが楽になるかもしれません。

この仕事の内容、おすすめな理由を書いていきたいと思います。

 

牛削蹄師(ぎゅうさくていし)の仕事内容

牛も人間と同じく爪が伸びます。

しかし牛舎など、牛があまり歩き回らない状態で飼われている場合、自然に爪が削れることがないため、長く伸びすぎてしまうのです。

 

長く伸びすぎるとどうなるのか?

それは、牛のストレスとなり、ケガのもととなったり、乳牛の場合はミルクの出が悪くなってしまう場合があります。

ですから、定期的に爪を切ってあげる必要があるのです。

 

でもこれを酪農家が、自分で全部切るのも大変ですよね?

牛がたくさんいる牧場だったら、それだけで手一杯になってしまいます。

 

だからこそ

牛の爪を切る専門の人がいるのです。

それが牛削蹄師という職業で、専門の資格まであリます。

 

仕事は牧場の経営者から依頼され、各地を移動して作業をします。

引き受ける量にもよりますが、想像以上に稼げる仕事です。

資格に関しては民間資格がありますので、ご紹介します。

 

牛削蹄師の資格

牛削蹄師になりたい場合には、師匠のもとに弟子入りしてアシスタントとして技術を学ぶのが一般的です。

そこで助手として数年間の経験を積み、牛の扱い方や爪の削り方を学んでいきます。

また、牛削蹄師という民間資格を取得することで、いずれは独立してやっていけるという魅力的な職業でもあります。

この牛削蹄師の資格には、公益社団法人日本装削蹄協会による次のような3つの段階の資格がありますが、ある程度経験を積んでから受講するような感じです。

 

2級認定牛削蹄師

18歳以上の者で、【初歩的な削蹄知識と技術を習得し、牛個体の削蹄ができること】が2級認定牛削蹄師に求められるレベルとなっています。

1級認定牛削蹄師

2級認定牛削蹄師の認定を受けてから4年以上の実務経験を有する者であって、特に技術優秀と認められる者に受験資格があり、【基礎的な削蹄知識と技術を有し、削蹄経験を積み、牛群の削蹄を業務として遂行できること】が1級認定牛削蹄師に求められるレベルとなっています。

指導級認定牛削蹄師

指導級を受験するには、1級認定牛削蹄師の認定を受けてから9年以上の実務経験または同等以上の技術を有することが必要になります。
指導級認定牛削蹄師には、【専門的な削蹄知識と技術を有し、削蹄と護蹄衛生全般の指導ができること】が求められます。

 

私の師匠も1級取得者で独立していましたので、この指導級の資格がなければ牛削蹄師になれないわけではありません。

以上の3つの段階の資格となっています。

 

牛削蹄師の良いところ、悪いところ

どのような仕事にも良い点もあれば悪い点もありますし、その価値観も人によって違いますが、私が実際に経験して感じたことをお伝えします。

 

精神的なストレスはない

仕事の悩みのほとんどは人間関係だと言われています。

しかしこの牛削蹄師には、師匠と弟子の2人の関係しかありません。

なので2人の相性が合えば、重要な戦力として大切にしてもらえます。

 

基本的に助手は、牛の足をロープで固定することが仕事で、その間に師匠が牛の爪を削ります。

牛は怖がるとウ●コをしますので、師匠が爪を削っているときに、師匠にかからないようにスコップなどで遮ります。

また、職人の世界ですので、師匠の補助をしながらも技術を盗むことが大切な仕事です。

 

動物を相手にしていますので、人間関係のわずらわしさからは解放されます。

唯一話をすると言ったら、休憩時間や仕事終わりに酪農家の方と少し話す程度

いろんな地方に出向いているので、夜はそこで温泉に泊まったりするので、ゆったりと一日の疲れを癒す事ができます。

 

そして牛削蹄師の最大のメリットといえば、いずれは師匠のもとを離れ独立できること

人に雇われているのと、自分で経営しているのとでは、仕事上のストレスが全く違います。

 

仕事に行くのが嫌だ」という感覚は、やらされていると思うからです。

独立したら、頑張った分だけ自分の報酬として帰ってきますので、感覚が全然違うと思います。

 

肉体的な疲れや危険もあります

良い点ばかりでなく、デメリットもあります。

まずは最初のうちは、とにかく肉体的に疲れることです。

 

そして自分の体が臭くなることです・・・

これは、風呂に入っても落ちないレベルの話です。

自分は慣れてしまい気づかなくても、周りは気づいているでしょう。

また、夏場はハエだらけなので、虫が嫌いだという人には慣れるまでが大変です。

 

そして危険も伴います。

牛は基本的に臆病なので、人間を怖がって逃げて行きますが、狭い場所に数頭の牛が入っているときは、慣れていても気を付けけなければならないです。

壁と牛の間に挟まれるといった事件も起こり得ます。

 

特に和牛は扱いが大変です。

気性も荒いですし、最初はなかなか言うことを聞いてくれません。

 

一頭あたりの相場は?

この仕事は、牧場との契約で一頭削っていくら、という金額が決まっています。

私が働いていたときは、一頭2,000円だったと聞いていますが、相場は2,000円から4,000円のようです。

 

これを二人で、1日だいたい40頭は削っていました。

ですから、2,000円×40頭で一番安い最低の相場でも、1日で80,000円は稼げる計算になります。

あとは契約している牧場の数の問題です。

 

しかし必要になる経費は、交通費、飲食代、宿泊代がほとんど

在庫も持たず、材料費などもかからないため、他の業種にくらべて利益率は高いでしょう。

 

たとえば飲食店経営の場合なんかは、材料費3割、人件費3割で、残った4割の中から家賃、水道光熱費などを支出しなければなりません。

家賃も10万円以上はかかるでしょうし、飲食店の水道光熱費は、家庭とは比較にならないほど高くなります。

 

将来的に、独立して自分でやっていきたいと思っている人にとって牛削蹄師は、在庫なしで経費が少ないというメリットがあり、おすすめできます。

 

この仕事を辞めた理由

どんな仕事でもそうですが、初めの頃はやる気がみなぎってガンガン仕事をこなしていけます。

でも3ヶ月を過ぎる頃から、余裕や慣れが出てきて、仕事の嫌な部分も見えるようになってきます。

 

この牛削蹄師の仕事も、初めは体力的にキツいですけど人間関係が楽でいいな、と思っていました。

そして、将来的にも独立して活躍できるなどの夢も持てますし、これは天職だと思っていました。

 

でも、私の場合になりますが、次のような点が、仕事を辞めるきっかけとなりました。

  • 師匠との相性
  • 夏の暑さ
  • 感じる時間の長さ

この世界でも、師匠と弟子の上下関係はハッキリしていますので、絶対服従です。

全て決められます。

休憩時間が何時から何時まで』とキッチリ決まっていた環境でしか働いたことがない人にとっては、すべてが師匠の気まぐれで決まるのは戸惑いがあるでしょう。

例えば、2時間くらい経ったかな?などと思って休憩したくても、師匠が「あと少しだから休憩なしでやるぞ!」と言ったらそれまで

 

そして、夏場の臭いと虫と暑さは凄いです。

休憩時間には喉がカラカラになり、ペットボトル1本一気飲みです。

エアコンの効いた快適な事務所での仕事とはまるで違いますよ。

 

さらに単調な作業は、慣れるほどに時間の経過が遅く感じられるようになります。

この単調な仕事に面白みが感じられるのかどうかが、長く続けられるかどうかの大きな要素となります。

 

まとめ

牛削蹄師のメリット

  • 動物を相手にしていますので、嫌な人間と毎日顔を合わせる必要もない
  • 接客業のように、理不尽なクレームにも耐えて頑張るようなストレスとは無縁
  • 牛削蹄師は【独立のしやすさ】では一番
  • 一国一城の主となれば、自分の仕事が全て自分の報酬として返ってくる
  • 経費があまりかからないため、利益率が高い

たった2人だけで在庫も持たず、材料費もかからず、1日に少なくても80,000円を稼ぎ出す。

そんなことが普通に可能な職業です。

 

牛削蹄師のデメリット

  • とにかく体力的には疲れる
  • 挟まれるなどの危険がともなう
  • 夏は暑くハエも多い
  • 臭いもかなり臭くなる
  • 師匠との相性が悪いと厳しい

 

ということで、人間関係につかれた人で、会社勤めはもうしたくないという方にとって

将来の独立や高収入も期待できるという牛削蹄師は、デメリットに比べてメリットが大きく、かなりおすすめな仕事なのは間違いありません。

 

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